2024/04/01 14:27

 こんにちは〜

3月中にアップするつもりがだいぶ遅くなりましたが
「綿 (コットン)」のことをメモしておきます〜
また随時更新・修正もしていきます。

COTTON

綿はアオイ科の高さが1メートルほどの植物から生まれる天然繊維。
絵のような綿花(実際は花ではなく実を守る「種子毛」)を繊維と種子に分け、
いくつもの工程を経て糸にします。
その糸が衣服、タオル、寝具、敷物…と、身近な様々なアイテムになっています。

綿は産地の気候・水・風土・農家の技術などの違い、
さらに、糸になるまでの工程や加工方法によっても個性が出る、
なのに、品質表記には「綿」または「cotton」としか表記されないため
なかなかマニアックな素材でもあります。


またそのあたりは追々にして
まずは基本情報を。

⚪︎upsides⚪︎
・汗をよく吸う。
綿の繊維には空洞(中空構造)があり、たくさんの水分を貯めることができるので
吸水性、吸湿性が高くなります。
汗などの水分をしっかり吸収してくれるので、肌着・下着といったインナーなどに最適です。
吸湿性が高いので、化学繊維と比べ静電気が起きにくく、乾燥する季節にもパチパチがなくて安心です。

・肌触りが滑らかで気持ち良い。
綿の繊維の先端が丸くなっているため、ザラザラ・チクチクしない柔らかでなめらかな肌触りです。
敏感肌や肌の弱い赤ちゃんにも安心です。

・色々な色が楽しめる。
綿は染色がしやすく発色が良いのが特徴です。
糸の状態で染める「先染め」、布の状態で染める「後染め」、
製品化したのちに行う「製品染め」など色々な染色方法があり、
色々なデザインに応用が可能です。

・丈夫。
水に濡れると強度を増す性質があり、洗濯にも耐えられるため、ご家庭でのお手入れがしやすい素材です。
また耐熱性もあるため、アイロンがけも可能。
(ただし加工方法やデザインによって注意が異なるので洗濯表記をチェックすることをおすすめします。)
そして天然繊維の中では、比較的虫に食われにくい丈夫さもあります。

・夏は涼しく、冬はあたたかい。
汗を吸収して放出しようとするときに気化熱が発生し、温度を下げるという性質があるため、夏は涼しく感じます。
逆に、冬は上着を着ることで熱が放出されにくくなり、体温を外に逃がさず空気の層となって留まるため、
温かさを保ってくれます。


▼downsides▼
・乾きにくい。(冷えとニオイの原因)
たくさん吸水する反面、乾燥には時間がかかります。
汗をたくさんかいた後など、びしゃびしゃに濡れた状態のものを身につけていると
なかなか乾かないため、冷えの原因になるので
しっかり濡れた場合は早めに着替えることをおすすめします。
また洗濯物など濡れたものを室内などで自然乾燥する場合、
ニオイの原因になる雑菌の繁殖が起こりやすくなります。(2時間以上の放置は要注意です!)
干すときには生地が重ならないようにし、風通しがよく乾きやすい場所に干すことをおすすめします。

・縮みやすい。
水分を吸収することで繊維が膨張し、糸が太くなります。
糸が太くなることで糸が短くなり衣類が縮んでしまいます。

・色落ちすることがある。
染まりやすい半面、洗濯での色落ちや変色に注意が必要です。
特に濃い色のものは、染料を多く使用しているため、洗濯中に他の衣類に色移りしてしまう可能性があります。
洗濯するときには、色物と分けることをおすすめします。
また、洗濯物をぬれた状態のまま長時間放置すると、衣類同士が接触して色移りが起こることがあるのでご注意ください。



ちなみに
「ポリエステル」は綿やその他天然繊維に近い風合いを表現できる化学繊維です。
世界で一番使用されている繊維です。

⚪︎upsides⚪︎
・乾きやすい
・シワになりにくい
・縮みにくい
・形崩れしにくい
・色落ちや色移りしにくい
・安価

▼downsides▼
・火に弱い、溶ける
・静電気が起こりやすい
・汗のニオイや汚れが取れにくい

くつ下だと強度を上げるために天然繊維と組み合わせたり
環境や用途に応じて割合を変えて使用されることが多いです。