2024/07/18 15:18
こんにちは〜
今回は綿のおはなし第二弾。
私たちの生活に身近な素材だけど
あまり知られていない種類と加工のお話を
メモしておきます〜
※第一弾はこちら
「くつ下のおはなし2:綿(コットン)」
COTTON

また、糸になるまでの工程や加工方法によっても個性が出ます。
なのに、品質表記には「綿(またはcotton)」としか表記されないなかなか奥深い素材です。
⚪︎産地と種類
綿は中国・インド・アメリカをはじめ、
80カ国以上の国で生産されています。
繊維の長さでグレード分けされ
短繊維、中繊維、中長繊維、長繊維、超長繊維とあり
一般的に毛足の長い綿ほど高級で
毛足の短い綿は安価とされています。
※ICAC(国際綿花諮問委員会)参考
・短繊維綿
20.6mm未満
太くて丈夫なので布団やクッションの中わたに使用。
・中繊維綿
20.6〜25.4mm
世界の綿生産量の9割がこの種類(アップランド綿)で
衣類やタオルなどに使用。
・中長繊維綿
26.2〜27.8mm
中繊維よりしなやか。
・長繊維綿
28.6〜34.1mm
シルクのような光沢とカシミヤのような風合い。
・超長繊維綿
34.9mm以上
収穫できる地域が限られた貴重で高価な品種。
ブランド化されているため耳にしたことがあるかも。
「ギザコットン」
エジプトのナイル川流域
「スーピマコットン」
アメリカ南西部4州
(テキサス・ニューメキシコ・アリゾナ・カリフォルニア)
「新疆綿」
中国ウイグル自治区
「海島綿」
西インド諸島・カリブ海 など
・オーガニックコットン
繊維の長さとは別に、栽培方法や加工方法にルールのある綿。
農薬や肥料などの使用基準を2~3年以上遵守した畑で収穫され
認証機関より認証を受けた綿のみをオーガニックコットンと呼びます。
⚪︎糸
綿から糸に紡ぐ工程でも風合いに差が出ます。
空紡糸、カード糸、コーマ糸、コンパクトヤーンと
グレードが上がります。
・空紡糸
繊維の長さを揃えず空流で糸を紡いだ糸。
短い繊維を使うので質はあまり良くなく大量生産向き。
・カード糸
短い繊維やゴミを取り除いて紡いだ糸。
中繊維を使用した太め〜中間の糸で一般的なカジュアル商品向け。
・コーマ糸
繊維をコーミング(櫛で髪の毛を梳かすように繊維を梳かす工程)をして
カード糸よりもさらに不要な繊維を取り除いた
毛羽立ちが少ない整った糸。
中繊維以上を使用した艶、柔らかさのある細い糸で
高級商品向け。
・コンパクトヤーン
特殊な機械で毛羽を抑えて紡績された糸。
長繊維、超長綿を使用した細い糸で
高密度織物に使用されることの多い高級糸。
・落ち綿糸
紡績の際にあぶれ出た綿を集め
本来なら捨ててしまうものを再紡績して作った糸。
近年サスティナブルの観点で注目されているワード。
繊維の長さにムラがありネップ(塊)が出やすいのも特徴。
⚪︎加工
さらに多様性を出す加工方法をいくつかピックアップしておきます。
・シルケット加工(マーセライズド加工)
シルクのような光沢感を出す加工。
糸を苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)の液に浸して
繊維を膨らませ引っ張ることで繊維の断面を改質し
滑らかな質感にします。
毛羽立ちも抑えられ高級感が出ます。
・ガス糸
光沢を出す加工。
糸をガス炎に高速で通過させて表面の毛羽を焼き切り
艶・強度を増加させます。
・擬麻(ギマ)コットン
麻のような触感を持たせる加工。
糸を植物性の物質でコーティングしてシャリ感や
コシ、ハリを出します。
洗濯糊のようなイメージ。
などなど…
身近でリーズナブルに手に入る素材なだけに
たかが綿と侮っていますが、されど綿です!
こだわってみるのも面白い世界ですよ♪
ご参考まで。